こんにちは!リアル脱出ゲームブロガーのぎんです
リアル脱出ゲームはいつのまにかリアル脱出ゲームという名前はそのままに、その中身が「謎解きイベント」から「体験イベント」に変わった。
※この記事は「変わってしまった=駄目」というものではありません
これをみて欲しい。
これはかつてのSCRAPの公式サイトにのっていた「リアル脱出ゲームとは?」の説明だ。社長のリアル脱出ゲームに対する思いや謎に重きを置いていることがみて取れる。
※サブカル感がすごい
このページ、いまはこうなっている。
初心者が参加しやすいようにきちんと説明がなされ、よくある質問や体験の流れを漫画にしていたりとターゲット層がよくわかる。
変わったのは2019年後半か2020年になってからぐらいだと思う。
これが意味するのは「リアル脱出ゲーム」が示すイベントの目指すところが大きく変わったというところだ。
なんとなく邪推すると
カラーリングの変更も方針転換感を感じる。
かつてのリアル脱出ゲーム
大人の部活として人気を集め難易度の高さから失敗者が続出。
成功率が数%のイベントも珍しくなかった。
SCRAP社長の加藤氏が司会を務める会では、脱出失敗者に対して「ざまあみろ」と発言することもあったほどだ。これに奮起した参加者は、脱出成功の栄冠をつかむべく次のリアル脱出ゲームにのめり込んでいくのだ。
※魔法禁書エンラッドからの脱出では成功者に「ざまあみろ」言わせて問題になった
難易度は高かったもののリアル脱出ゲームには様々な設定があり、参加者はその世界の中で確かに主役だったし色々な体験ができた。
「牢獄からの脱出」では受刑者だったし
「魔王城からの脱出」では勇者だった。
ただ「謎解き」の方が「体験」よりも比重が重かったのだ。
※体験<<<<<謎解き
リアル脱出ゲームとのコラボ作品
リアル脱出ゲームは様々なアニメや漫画とコラボしてきた。
特に逆転裁判とコラボした時は「リアル逆転裁判」
ドラゴンクエストとコラボした時は「リアルドラクエ」
SCRAPの社長は「リアル脱出ゲーム」ではなく
「リアルドラクエ」を作りたいといっている。
いろんな人に「これはリアル脱出ゲームというよりリアルドラクエだね」と言われた。
— 加藤隆生 (@ohoho1974) 2016年5月14日
なんと光栄な言葉だろう。
そう!
まさにそれが作りたかったんだ!
この辺りからリアル脱出ゲームは少しづつ変わってきたのだと思う。
謎解きを主軸に考えられた作品ではなく、いかに原作を現実に再現するか(次元をあげるか)にシフトしてきたように思う。
アニメや漫画を舞台にするような既存の方法ではなく、参加者がその作品を「体験できる」ようにする「体験型イベント制作」を中心に行うようになってきた。
謎解きはオマケになった。
なぜ変わったのか?
「謎解きイベントの集客には限界があった」のだと思う。
SCRAPはもともとオリジナルのイベントのみを開催していた。そこからリアル脱出ゲームの名前が広がるに連れて漫画・アニメタイアップ物が増えた。
そしてタイアップものは原作のファンや、元々の知名度があるから多くの「リアル脱出ゲームファンではない人」に参加してもらいやすい。
リアル脱出ゲームファンではない人が楽しみにしているのは「謎解き」より「原作を体験する」ことだ。(もちろん謎解き楽しみな人もいるが比重の問題)
一方で数年前から謎解きイベントにハマった人の多くは、SCRAPが作る「謎解き」に魅せられリアル脱出ゲームにハマった人が多い。
そのためコラボものには食指がもともと動きづらかった。
しかも最近は、原作の体験を重視するあまり謎解き自体の難易度は非常に低くなってしまったので、体験がハマらないとイベント自体の満足度自体も低下するようになった。
※ただしコナンの映画コラボは別。あれは殺しにきてる。
※USJコナンは除く。あれは殺しにきてない。
SCRAPが作る物が変わっていくのは悪いことではない
こういう風な論調で書いていくと「変わってしまったのは駄目!」と思われてしまうかもしれないが、そういうわけではない。
そこは断固NO。
ただしリアル脱出ゲーム一本化はNG
個人的に駄目だと思っているのは「リアル脱出ゲーム」が特になんの説明もないまま、コンセプトをどんどん変化させている事だと思う。
もはや「脱出」は形骸化していて「良質な体験と多少の謎解き」に変わってきたのなら、「リアル脱出ゲーム」と「リアル体験ゲーム」のようにブランドを分けて欲しかった。
※リアル潜入ゲームぐらいの扱いが良いと思う
※外に出る「脱出」を抽象化して適用しすぎ
参加者はすべてを「リアル脱出ゲーム」として扱ってしまうので、「あーこのコラボは謎解きっぽいやつね」とか「これはコラボ色が強めだから謎解き要素少なめね」とかを経験から判断して向き・不向きをジャッジしなければいけない。
このジャッジを間違えると
- いまいちだった
- 難しすぎた or 簡単すぎた
- コラボ物は微妙
など参加者が残念な気持ちになる。
変わった作品にも面白い物はたくさんある
こうして書くと「これだから古参は…」とか「過去からアップデートできないのか…」と思われると思うので、最近のもしっかり面白いよ!ということを示しておく。
テレビ局員となってテレビ番組の収録を成功に導く「絶望テレビからの脱出」は、何が脱出なのかよくわからないが非常に面白い作品だった。
漫画「約束のネバーランド」コラボの「偽りの楽園」も体験要素が強めだが、謎解きとしても難易度が高く(失敗した)非常に面白かった。
まとめ
ここ1〜2年思っていたことを思うがままに書いた。
似たようなことを思ってる人は多いと思う。
例えば「謎解きイベント」を楽しみたい人は、別の団体(タンブルウィード など)に参加している。
リアル脱出ゲーム・リアル謎解きゲームはどこの団体も同じように見えて、実は全然違う。外から見ると全くわからないが体験してみると如実に違う。
なので自分が好きな謎解きの種類を考えて、
より満足度が高い団体を探すようにしよう。