こんにちは!リアル脱出ゲームブロガーのぎんです
2016年の主だった謎解きニュースや2017年に向けて謎解き界隈のトレンドをまとめていきます。最新の謎解き業界の事情をまとめていきますので、謎解きに関わっている方なら見て損はないはず。
謎解き×新要素
今年は様々な謎解きコラボイベントが開催されました。ここではそのジャンルについてご紹介したいと思います。
謎解き×ホラー
- バイオハザード・ザ・エスケープ(SCRAP)
- バイオハザード・ザ・エスケープ 2(SCRAP)
- かくれ鬼の家からの脱出(SCRAP)
- ある病院からの脱出(SCRAP)
- 廃墟ビルからの脱出(時解)
- SILENT ROOMS(サイレントルームズ)(TAITO)
- 呪われた部屋 狂忌(トーキョーボウズ)
USJ・漫画・株式会社闇・オバケン・五味プロデューサーなどなど、謎解き×ホラーコンテンツは結構増えた年でしたね。
謎解き×演劇
- 爆弾紳士の挑戦状(円盤ライダー)
- 渋谷大爆破(リアルシネマ)
- 無彩色の隔壁(AnotherVision)
「演劇団体が謎解きに手を出したイベント」と「謎解き団体と演劇団体がコラボしたもの」のそれぞれがありますが、スタッフが何かを演じる事が多い謎解きイベントに演劇が近くなった年でしたね。
▼ 参加レポートはこちら
謎解き×AR(拡張現実)
AR(Augmented Reality:拡張現実)とは、「拡張」という言葉が指す通り、現実世界で人が感知できる情報に、「何か別の情報」を加え現実を「拡張」表現する技術やその手法のことです。
わかりやすく言えば、ポケモンGOは現実世界に「ポケモンが生息している」という情報を付け加えて、現実を拡張したスマホアプリでしたね。
- ロケなぞ(なぞとも)
- UNLOCKS (Unlokcs)
- 九十九ノ語(京都エンタテインメントワークス)
- サンタクロースと6つのプレゼント(Google、SCRAP)
- 絶望解体ワカバクダン(零狐春)
▼参加レポートはこちら
謎解き×VR
VRはみなさんイメージがつきやすいかと思います。でかいメガネを付けて、あたかも自分が仮想空間に居るかのように振る舞えるバーチャルリアリティです。
謎解き×VRには大きく分けて二つの種類があります。
1つ目は自宅で遊べるVR謎解きゲーム、2つ目はイベントで使用されるものです。ちょうど、スマホの脱出アプリとリアル脱出ゲームの関係と同じです。
VR謎解きゲーム
などなど沢山あります。
海外のプレイ動画はこちら。
VRイベント
- エニグマスフィア~透明球の謎~ (なぞとも)
- 『氷の轍』 謎解きスカイダイビングVRキャンペーン
- 『東大教授の遺言』VRお化け屋敷(東京大学)
VRはまだまだ試行錯誤の段階ですね。
謎解き×テレビ
- 天才テレビくん(南晃)
- 今夜はナゾトレ(AnotherVision)
- Rの法則(AnotherVision)
- 謎解きLIVE(トーキョーボウズ)
- 謎解き!THEエスケープ | ディスカバリーチャンネル
- ナゾトキネ(ぺよん潤)
いろいろとメディア露出が増えてきましたね。特にナゾトキネは初の謎解き×アニメとなっており、最近2期制作も決まったそうです。(ファンイベントで発表されたとの事)
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謎解き×3Dプリンター
3Dプリンターというものをご存知でしょうか。プラスチックをガリガリ削って、思い通りの小物を簡単に作れてしまう機械です。
この記事でも紹介されていますが、3Dプリンター関連は最近非常に低価格化が進んでいます。
謎解きでは謎解きだけでしか使わないような特殊な箱やアイテムを多用する傾向にありますので、「こんなものがあったらいいのにな」が簡単に実現できる3Dプリンターとの相性は抜群でしょう。
個人レベルですが「古都観光ツアー~冥土通いの井戸~」という謎解きイベントでは3Dプリンターを使用し「パズルピース、小道具、ギミック」を作成されたようです。
大阪謎の陣3にKotoKotoで出展した、古都観光ツアー~冥土通いの井戸~ です。
— RYU@TKG大阪最宴祭2月 (@MandR_Trovi) 2016年12月31日
パズルピース、小道具、ギミックが3Dプリンタ製です。
ネタバレにならない程度で、謎解きイベント用に3Dプリンタで作った小道具。
— RYU@TKG大阪最宴祭2月 (@MandR_Trovi) 2017年1月1日
これらは、KotoKotoの古都観光ツアー~冥土通いの井戸~で使用。 pic.twitter.com/gmP8oTl9sE
実はDさまでも。
— RYU@TKG大阪最宴祭2月 (@MandR_Trovi) 2017年1月1日
解答権表示のプレートは3Dプリンタ製でした。 pic.twitter.com/HGPnVJ2avQ
謎制作の多様化、一般化
一枚謎・小謎と呼ばれる画像一枚で完結する謎があるのですが、こちらの数が増えたのではないでしょうか。もっと言えば制作のハードルが下がったのかなと。
プラットフォーム
プラットフォームが増え投稿のハードルが下がったのではないかと思います。
また大量にある謎がなるべく埋もれないようにこのようなサービスをはじめました。
低年齢化
謎を解くのに年齢は関係ないとよく言われますが、同じ理屈で謎解き制作にも適用されつつあります。こちらはいずれも中高生の団体ですね。
ちなみに開成高校には謎解きゲーム同好会なるクラブもあるようです。
2015年にぎんがまとめた高校の謎解き事情でもご紹介しましたが、今年も文化祭での脱出ゲームの開催が非常に増えていたように感じます。(統計・調査はしていませんが)
ネット販売
これまでは手売り、店売りだった謎解きですがネット販売が増えてきました。
- Puzzlish(2015年から)
- Event caféスイッチ
- NAZO ALPHA STORE - BOOTH(個人店舗)
▼関連する記事
謎解き関連専門誌
謎解きに関連する専門誌が登場したのも今年初でしょうか。
現在2つ登場しています。
- NAZOMAGA
- リアマガ(DAS)※謎解き専門誌ではない
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リアマガをゲットした。
— ぎん@リアル脱出ゲームブロガー (@tenhouginsama) 2016年12月29日
ほとんど女の子のページである。 pic.twitter.com/8QSzruCIuO
地方の謎解き施設
謎解き施設
- なぞともカフェなんば(大阪)
- なぞともカフェ京都新京極(京都)
- なぞともカフェ博多天神(福岡)
- ジェリーの謎解きルーム(静岡)
東京以外にも謎解き施設が増えてきましたね。嬉しい。
謎解きと海外
一口に海外といっても規模が広すぎるので注目するイベントだけ紹介します。
SCRAP×アメリカ
アメリカオンリーで開催されるアジト型のリアル脱出ゲームです。少なくともぎんの周りではまだ参加したという話を聞いたことがありません。
そしてこちらは大人気「ゼルダの伝説×リアル脱出ゲーム」です。アメリカで開催されるということで日本の多くのゼルダファンが意気消沈しました。
2015年のこの辺もオリジナルでしたね。
- Escape From AT&T Park! | Real Escape Game in the U.S
- 史上最大のリアル脱出ゲームがシンガポールで開催!「Escape from The Conspiracy 陰謀からの脱出」を紹介
いままでは、どちらかといえば日本で作成したコンテンツをそのまま持っていくことが多かったですが、海外オリジナルコンテンツの傾向がヒシヒシと感じます。特に日本に逆輸入される訳でもないためリアル脱出ゲームを全部行く人は海外旅行を検討しましょう。
RED BULL MIND GAMERS
こちらは2016年からはじまった世界で一番「MIND GAME(頭脳パズル)」が解ける人は誰かを決める非常に大掛かりなイベントです。
各国の予選を勝ち上がることで国の代表となり、2017年3月にブダペストで開催される本戦に進むことができるのですが、日本はこれだけ謎解きが流行ってるのに参加国に入っていません。(予選がありません)
近くに開催会場がない場合に備えてウェブからの参加も可能になっています。ただし世界で上位4人に入らなければブダペストの本戦には参加できません。
▼参加はこちら
▼公式サイト
ブダペストで行われる本戦では、「never before seen Escape Room based on quantum logic(意訳:量子論理に基づいた見たこともない脱出部屋)」からの脱出がプレイできます。
※いい翻訳教えていただけると助かります
またこのゲームの勝者は優勝商品としてMITゲームラボのパズルデザインワークショップに参加する権利を得ることができます。
2017年の展望
いろいろと勝手に考えます。
3Dプリンターは絶対増える
次に謎解きで流行るのは、
— ぎん@リアル脱出ゲームブロガー (@tenhouginsama) 2016年12月30日
3Dプリンターによる立体謎
とりあえず手堅いところとしては3Dプリンターではないでしょうか。 ぎんも買っていろいろ謎解きに役に立ちそうなCADの図面でも書いてみようかと検討中です。
※多分やります。
センサー&IoT機器も増える
加速度センサー、熱感センサーなどなど様々なセンサーが最近非常に安価に売られるようになりました。(一般化してきました)
これらを組み合わせることで特定の場所に手をかざすとギミックを発動させたりすることが、そこまで専門的な知識をもっていなくても実現できるようになってきています。
ということでこれも謎解きにおいては増えるでしょう。
エンジニアや機械に強い人が団体に求められていきそうですね。
単発の謎もったいない話
また単発の謎が非常にたくさん増えてきましたが、これもったいないと思いませんか?
Twitterで投稿すると特性上一瞬しか見られません。
するとどんなにいいアイデアでもその一瞬で消費されてしまうのは悲しい…。どうにかお金に帰られるところまで行けば制作者の方ももしかしたら謎解きで生活ができるかもしれません。
みたいな話をしてました。
twitterを本にするサービスをつかえばいけそう。
— ぎん@リアル脱出ゲームブロガー (@tenhouginsama) 2016年12月30日
まあ、ハードルは色々あって大変やな…
ARやVR
世の中の流れとしてVR/ARは今流行りです。2016年はVR元年と言われていますしね。
謎解きイベントにおいてもVRと組み合わせたものは今後増えていくでしょう。
ただVRを作るのには非常に高いスキルが必要になりますし、設備も必要になりますので、謎解き制作者がVRを作るというよりかはVRを使ったイベントを作る時に謎解き要素を絡めていくといった立ち位置が多くなると思います。
ですので、VRに対しても理解を深めておき謎解きをどのように見せれば最大限参加者を喜ばすことができるのかが大事になるでしょう。あと法人であればとにかく1つ実績・事例を作ることが肝要そうですね。
謎解き公演の作り方は今後も需要増
- 文化祭
- 結婚式
- 忘年会/新年会
などなど様々なところで謎解きイベントは大活躍です。
そこまで一般化していないために新鮮味があり、知らない人同士でも楽しめるという点において他の追随を許さないイベントでしょう。しかし、これを自分で用意するとなると難しいですよね。
ということで最近では無料で謎解きをサンプルとして配布している「開かずの箱」というサービスもあります。(基本的には有償コンテンツ)
さいごに
いかがでしたでしょうか。自分でまとめてみてすごい色々あったんだなと再認識させられました。
2016年も色々と進化していった謎解き業界。来年も追っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
では、良いお年を。