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その写真撮影は必要なの?「リアル脱出ゲーム」が抱える問題点を探る

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リアル脱出ゲームの問題点を考える

 

こんばんは (@tenhouginsama)です。

 

今回はリアル脱出ゲームが抱える問題点「壁の掲示物」について書いていきたいと思います。個人的に不要だと思っています。

 

問題点を探るシリーズ

 

1:壁の掲示物とは

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リアル脱出ゲームの公演(今回はヒミツキチ型とします)では、最初のステップでたくさんの謎が出されます。俗にいう「小謎」という簡単な問題です。

 

クロスワードパズルや、漢字パズルなどの解きやすい問題が7問ぐらいでるのですが、一部の問題は壁に掲示されたヒントと組み合わせないと解けない問題になっています。

 

壁の掲示物とはこのヒントを指します。

 

 

2:壁の掲示物があるとどうなるか

脱出するためには壁の掲示物が絶対に必要となります。またこれを、チーム内で共有することも大事です。(掲示物を使って解く問題が多い)

 

そのため、チーム内では写真を共有するLINEグループや写真撮影をするプレイヤーが必要となります。(チームによっては携帯やカメラの受け渡しで対応するところもあります)

 

 

3:どこに問題があるのか

大きく分けて2つの問題があります。

  1. 写真撮影係が生まれること
  2. 写真の共有を強制させられること

 

 

4:写真撮影係が生まれること

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写真を撮りに来たわけじゃない

はじめましてのメンバーで挑戦すると、誰が写真撮影係をやるのか大体揉めます。(というより誰もやりたがらない)結局空気を読んで誰かがやる事になります。

 

写真撮影をしたい人ってほとんどいないんですよね。そりゃあ、謎解きをしに来ているわけであって、写真撮りに来たわけじゃないですものね。

 

大抵の場合は「謎が解けないから」とか「初心者だから」とか「慣れているから」と理由をつけて、心優しい方が撮りに行ってくれるのですが、きっと彼らも謎を解きたいのだと思います。少なくともぎんが写真を撮りに行く時はその気持ちです。

 

撮影忘れをしたら誰が悪い?

リアル脱出ゲームは、特定の誰かに役割を与えるようなイベント作りを避けています。理由は、「役割を果たせなくて失敗した時に、その人に非難がいった」という過去公演の反省によるものです。

 

しかし、写真撮影係はSCRAPが意図しない所で特定の役割になっています。

 

実際にあった話で「1枚撮影し損なったせいで失敗した」ということがありました。すすんで写真撮影をしてくれたのに、1枚撮影を忘れただけで非難の対象になってしまう危険性を孕んでいます。

 

同じチームのメンバーの人間性による所も大きいですが、数百万人規模で公演を行っていれば、写真撮影係が非難の対象になる話はいくらでも起こりうるでしょう。

 

 

5:写真の共有の強制

写真の共有はとても大事ですが、どうやって共有するのでしょうか。

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一番よくある方法はLINEですが、以下の問題点があります。

  • 知らない人とLINEで友達になりたくない
  • 携帯を持ってきていない、持っていない
  • ガラケーである(一応LINE出来ますが)
  • LINEをやっていない、やりたくない

 

上記に該当する人がチームにいた場合どうするのかというと、「携帯を回してみんなで見たり」します。これは非常にめんどくさいです。また、断るに断れない雰囲気で無理やりLINEグループを作ることになる可能性もあるでしょう。

 

 

6:掲示することにメリットはあるのか?

参加者観点

個人的には全くメリットがありません。(ヒミツキチ型の場合)

 

制作者観点(予想)

制作者ではないので予想で書きます。

  • 配る必要がないので準備、コストの点で優れている
  • 意図的にプレイヤーを動かすことが出来る
  • 中謎、大謎の気付きを仕込みやすい

 

 

7:掲示物を写真で撮るのは何の意味があるのか

「リアル脱出ゲームは作品への没入感が売り」 とよく聞きます。

 

しかし、会場内を歩きまわって、写真撮影することのどこに「物語への没入感」があるのでしょうか。

 

写真をテーマにした謎解きであれば納得が行きますが、ほとんどは慣例的に配置された掲示物を作業のように撮っているだけで、没入感を生み出しません。むしろ現実に引き戻しているのではないでしょうか。

 

 

8:じゃあどうする?

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この問題に対する1つの答えとしてNAZO×NAZO劇団の例をご紹介します。

 

NAZO×NAZO劇団の特徴は、演劇を謎解きに絡めている点です。公演にもたくさんのスタッフが配置され、新宿のキリストンカフェで行われるオリジナル公演は特に多いです。

 

公演では、多少掲示物があるものの、多くのヒントは「スタッフとの会話」や「与えられたミッションをこなすこと」で手に入る物が多く、物語を実際に体験しながら進めることが出来ます。

 

運用や人的コストの問題がありますが、この手法は少なくとも写真撮影をするだけより、参加者にとって良い手法だと思います。(ちなみにNAZO×NAZO劇団ではスタッフに恥ずかしくて話しかけられない場合には、見せるだけで意思疎通ができるボードが用意されています)

 

 

9:まとめ

掲示物には以下のデメリットがあります。

  • 誰もやりたくない写真撮影係が生まれる
  • ミスしたときに非難の対象になる役割が生まれる
  • LINE交換などの強制
  • 没入感の喪失
  • つまらない

 

もちろん掲示物全般がNGと言っているのではなく、大量にくると困るという話です。例えば、全員がどこにいても見えるサイズの掲示物であれば特に問題ありません。

 

10:さいごに

掲示物に関する問題は、SCRAPに限った問題ではなくほとんどすべての団体に該当する話だと思っています。

 

慣例的にペタペタと壁に掲示物を貼るのは、本当に必要なのでしょうか。って一度考えてみてほしいなと思いました。

 

では。

 

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