こんにちは!リアル脱出ゲームブロガーのぎんです
SCRAPの20minリアル脱出ゲームシリーズVol.1「ある実験室からの脱出」に参加してきましたので、感想と評価と考察です。
今回ぎんは、脱出成功しました! ちなみに、3/5チームが成功です。
ぎんチャート
20分のイベントのため、通常のイベントと比べると全体的に評価が低めです。
あらすじ
巨大な悪の組織レッド・ピカデリー軍が開発したウイルスが世界中の人々を苦しめ 「対ウイルスワクチン」がないと、このまま世界は滅亡してしまう。
あなたたちは、そんな世界を救うべく レッド・ピカデリー軍の実験室に忍び込んだ探偵団。 もちろん狙いは、彼等が持っている「対ウイルスワクチン」だ。
残された時間はあと僅か。 1秒たりとも無駄には出来ない。
しかし、実験室に忍び込んだその瞬間 セキュリティシステムが発動し、あなたは閉じ込められてしまった。
ここから脱出する方法はたったひとつ。 すべての謎や暗号を解き明かし、セキュリティを打ち破ること。
無事生きて脱出し、ワクチンで世界を救うことは出来るだろうか?
20minリアル脱出ゲームの意義
20minリアル脱出ゲームは、今後のSCRAP社や謎解き界において重要な転換点となるイベントです。(と思っています)
以下2つの記事は、SCRAPの中の方が思いをつづっています。
加藤氏の記事を一部引用してみます。
リアル脱出ゲームが生まれてからもう8年以上の月日が流れました。
おかげさまで毎年動員数が伸びていきます。
そんな中、これまでずっと遊んでいただいているお客様と、最近はじめて遊びに来ていただいたお客様の間のレベルの差という問題が起きています。
「経験者と初心者の差」は以前ブログで問題提起したやつですね。
SCRAPが打った手は公演にビギナー回を用意するというものでした。
(ビギナー回は初心者をターゲットにした公演で、ヒントを多めに出したり一部問題を簡単にしています)
SCRAPが考える2つの問題点
これには二つの問題があります。
一つはチーム戦のときに同じチーム内で実力差が出すぎてしまい、はじめて来られた方々がまったく楽しめないままゲームが終わってしまうことがあること。
二つ目の問題は、どうしてもこれまでずっと遊んできてくれているお客様に難易度を合わせると、最近のお客様にとっては難しくなりすぎてしますという問題です。
これらの問題に対し、SCRAPは以下のように対策を講じようとしています。
一つ目の問題に関しては、今必死で対応を考えています。
たとえば受付時に希望者の方に関しては熟練の方々と、初心者の方々で分けてチームを編成するという対策を取ろうとしています。おそらくこの問題は近いうちに解決すると思っています。
ただ、二つ目の問題の解決はかなり難しいです。
1つ目のチーム内に、スキルレベルの違う方が混在するケースについては解決の見込みがあるということですが、2つ目については難しいようです。
リアル脱出ゲームにはずいぶんたくさんの種類の方々が来られるようになりました。謎解きの熟練の方々や、ファミリーや、デートで来られる方や、年配のかたもいらっしゃいます。それらすべての方々にきちんと楽しんでいただく難易度とはなんでしょうか?
僕らは、ここ数年その問題を解決するために試行錯誤してきました。もっとたくさんの人たちに、もっと幅広い層の方々に遊んでいただくためにはどうすればよいのか?
最近出した結論としては、我々は難易度を下げないでおこうと思います。つまりこれまでどおり、ほとんどの人々が脱出できないような謎を出し続けていこうということです。
コンテンツの難易度を下げずに、新規のお客さんを獲得するにはどうするのか? ということで、登場したのが「20minリアル脱出ゲーム」です。
普段は60分のプレイ時間のリアル脱出ゲームは、膨大な情報をチームで処理し、その情報をまとめてまた新たな情報にたどり着きます。
それは確かにとても素敵で興奮する時間ではありますが、はじめての方にとってはやらなくてはならないことがあまりにもたくさんあるので、びっくりして混乱しているうちに終わってしまうかもしれません。
だけど、20分リアル脱出ゲームなら、情報量を積み上げる楽しさではなく、きらりとひらめく喜びにすばやくたどり着くことができます。
初心者におすすめできる?
できます。
ぎんは、当日券で暇な時に参加しましたがスムーズに入れましたし、プレイした感じでは初心者の方でも楽しめると思いました。
ただし渋谷の外れに施設があり、立地が悪いのはマイナスポイントです。わざわざ、道玄坂を上まで登ることがないので「リアル脱出ゲームをする!」という目的がないと厳しいです。
ちなみに、今回参加した回は「リアル脱出ゲーム初めて!」という方が2~3割いましたね。最近の通常公演では、0~1割程度なので狙ってる層が少し来ているようです。
60分のリアル脱出ゲームと比較するとどうか?
「ある実験室からの脱出」はあまり特徴的な設定ではありません。設定の重厚さや、物語のスケールはどうしても60分公演の方が強く、リアル脱出ゲームの肝である「非日常は薄い」です。
20minではこんな違いがありました。
- ステップ数が少ない
- 小謎が優しい
- 難易度が調整されており、途中で詰まることが少ない
- 感動具合、内容、没入感は薄い
どれも20分に短くなった影響です。60分と20分はコンセプトが違うため比較することにあまり意味は無いのですが、60分と同じ感動を味わう事は難しいと思います。
ラボだからこそ光る
今回のイベントで、60分より「いいな」と思った点が2つあります。
- ラボだから出来る設備効果
- スタッフのがんばり
1つ目は、ラボの雰囲気です。公演では音響や照明を目一杯使い、雰囲気を醸し出していました。ほどよい狭さのラボだからこそ出せる雰囲気の勝利ですね。もし同じイベントを原宿ヒミツキチでやったら…。
2つ目はスタッフのがんばりです。これはもう人によるところなんですが、参加者を煽るのが上手でした。いかに短い時間で参加者のテンションを上げるかを考えているのだとおもいます。面白かった!
20分で世界は変わるのか?
今回の公演では司会者が度々「世界の見え方が変わる」と言っていました。
正直、今回の20minリアル脱出ゲームではそれは難しいと思います。純粋な「謎解き」として見れば面白いイベントですし、初心者にとってはたしかに謎解き自体が非日常でしょう。
しかしこれまでのSCRAPは、独特な設定・ストーリーを謎と合わせて「未体験」を提供することで、参加者に「非日常」を体験させてきました。
今回のイベントは確かに簡単に参加でき、「謎解きってこんなもんなんだ!」と知るには良いイベントではありましたが、SCRAPが掲げるリアル脱出ゲームとは少し異なっているように感じました。
もちろん、ここをキッカケに60分公演の参加者が増えればとても嬉しいことですし、謎解き自体は面白かったのですが、「世界の見え方は変わらない」です。
改善して欲しい所
帰りを急かされる
1日の公演数が多く回転数が高いため、イベント終了後は早く帰るように促され、余韻に浸る間も成功をわかちあう時間もほとんどありません。
もう少しゆとりが欲しいです。スタッフさんも、休むまもなく次回公演が始まるので大変そうでしたし、前の参加者と普通にすれ違うのでネタバレも怖いです。
全てのテーブルが埋まっていたわけではなく供給過多になっているので、もう少し落ち着いた運営をお願いしたいところです。
荷物おかせてください
暗殺教室や呪いのオーディションの時にあった、机の下に荷物入れを復活して欲しいです。地面に置くの抵抗あります…。
さいごに
ぎんの中で20minリアル脱出ゲームは、「謎解きってこんなもんなんだよ~」を体験してもらうためのイベントという位置づけです。
立地が不利ですが、ちょっと渋谷で遊んでる時に「そういえば!」となれば、気軽に行ける場所ではあるのでもう少しいろんな方が出入りするようになるとよいですね。
なんにせよ、もっともっと謎解き人口が増えてほしいものです。
では