こんにちは!リアル脱出ゲームブロガーのぎんです
今回はナゾガク2015のステージイベント「謎斬」に登壇させていただきましたので、参加できなかった方のために、内容をかいつまんでご紹介いたします。
なお当記事では、お話した内容から情報を多少削っていますので、聞いていただいた方で「これ書いてないじゃん!」という内容については内緒でお願いします。
当日の資料はこちら
謎斬とは?
仲良しこよしなだけじゃダメだ!あえて悪いところを口に出してあげることでこそ、この業界が伸びる!ということで集まった口が悪い熱い三人によるトークイベントとのこと。
謎斬はナゾガク2015という、関東の合同謎解きイベントで行われたステージイベントです。謎制作者2人とぎんが、最近の謎解きイベントや業界の悪い点を上げていくイベントです。
公演を制作する謎制作者はプレイヤーから制作者に転身した方が大半のため、プレイヤー・制作者間がとても密接で(知り合い同士)、慣れ合いの文化があったり、厳しい指摘を行わないといった問題点があります。
今回の謎斬の目的は、あえて悪いところを上げることでよりよいイベント制作を目指すところにあります。
第一部「謎解き業界を斬る」
当日は第二部以降もありましたが、この記事内では第一部でお話した3つのトークについてご紹介いたします。
その1 最近は紙が多すぎる
最近の公演型謎解きは、経験者が増えてきたこともあり難易度を上げるために問題の量が増加傾向にあります。具体的には公演序盤に登場する小謎と呼ばれる低難易度の謎がとても増えています。(30問近く出されることも)
小謎は大抵の場合1問につき1枚以上の紙で構成されているため、大量の問題が出題される際は、机の上に非常にたくさんの紙が積み重なることになります。
一方で開催場所や、机のサイズが変わったりするわけではないため机の上はますます雑多になっていきます。
小謎が増えた背景には、謎をたくさん解いてもらうことでプレイヤー満足度を上げる効果を期待したり、やることがない人を出さないといったものがあります。
たしかにその問題には対応できているものの、このように副作用も発生しているのです。
はたして、机の上を整理整頓することや、終った問題を封筒に整理すること、最後の答えを書く小さい紙を机の上で探しすことは謎解き公演に必要な要素なのでしょうか。
また周遊謎や大会場系の公演における紙の量はよりクリティカルな問題で、紙の量が増えれば増えるほどプレイヤーが資料を失くす可能性は高くなります。
最近では凝った謎解きも増え、たくさんの紙を使う問題がありますが、1枚失くすと詰んでしまうことも起こりえるため可能な限り紙の枚数は減らして欲しいと思います。
その2 スタッフとプレイヤーの関係
リアル脱出ゲームやリアル謎解きゲームは、チェックポイントやヒント出し、暗躍など様々なシチュエーションでスタッフと関わることがあります。
大抵のイベントは謎解きだけではなく、「ユーザーが物語に没入できる」という設定売りにしていますが、本当にそうでしょうか。
リアル脱出ゲーム系のイベントにおける物語性の有無について論じることは、今回は省きますが、没入度はスタッフの対応によって大きく左右されると思います。
例えば過去の体験ではホラーテイストの作品にも関わらず、司会者が元気一杯で雰囲にそぐわないテンションであったり、明らかに手抜きな格好などがありました。
また、公演ではボランティアスタッフのヘルプによって公演が成立していることも珍しくありませんが、慣れない作業であったり経験が少ないなどの理由から公演の満足度を下げているといった事実もあります。
このようにリアル脱出ゲームを始めとする謎解きイベントは、プレイヤとスタッフのコミュニケーションを前提として作り上げられたイベントであり、演劇や舞台といった参加者と出演者が明確に分かれているイベントよりも、直接に関わる事が多いため、スタッフの練度がダイレクトに影響してきます。
その3 類似名称による勘違い
リアル脱出ゲームはSCRAP社が商標を取得しており、他の会社は使用することが原則できません。そのため、その他の会社ではしばしば同義の意味で「リアル謎解きゲーム」という呼称を使用しています。
初心者の方はその辺りの区別がつかず、SCRAPの「リアル脱出ゲーム面白い」と思った方が、全然違う団体の公演に間違えて参加してしまうというのも起こりがちです。(流入を期待してわざとつけているのかもしれませんが)
ですので、各諸団体にはオリジナリティのある名称をつけ、SCRAPの追随ではなく独自色を出していってほしいなと思います。
プレイヤーに求められるもの
今回謎斬の際に「みなさんの意見」を募集した所、公演に対する様々なご意見が寄せられました。
しかし公演後のアンケートではあまり意見が出てこず、制作者サイドから話を聞くと、不満を伝えてくれるプレイヤーはとても貴重で次回に活かしたいとよく仰っています。
制作者はプレイヤーの生の声を欲しがっていますので、是非みなさんアンケートに意見をぶつけましょう!
さいごに
今回ご紹介させていただいたのは、1プレイヤーとして様々な公演に参加した結果の意見となります。もちろん考慮に値しない意見かも知れませんし、1プレイヤーの意見を取り入れて公演を改善するといった必要もないと思います。
(全員が満足する公演を実施することは難しいですし)しかしよりベターな物を作る上ではプレイヤー・制作者いずれの観点も重要だと思いますので、今回は謎斬というイベントを実施いたしました。